簡易リフトのメンテナンスが必要な理由とその重要性
簡易リフトは、人が乗るものではなく、荷物の運搬するための昇降機です。
クレーンなどとは異なり、簡易リフトに定期的な性能検査は不要であり、公的な検査が求められることもありません。
しかし、だからと言って安全に使い続けるためには、クレーン則(クレーン等安全規則)に基づいた自主点検やメンテナンスが必要です。
本当に簡易リフトのメンテナンスは必要なのか、その重要性やメンテナンスが必要な部分をご紹介します。
簡易リフトのメンテナンスが必要な理由
簡易リフトは、頻繁に使うことが多いので、突然故障したり、思いがけない事故が発生したりする場合があります。
これらの出来事は、メンテナンスを怠っている場合に多く見られます。
例えば、工場内の昇降機であれば、生産ラインの一部であるため、故障すると製造作業がストップする要因になります。
また、不具合を自覚しておきながら放置してしまえば、いずれは大きな事故に発展する恐れがあります。
工場や店舗、そこで働く従業員が安心できる環境を確保し、効率良く作業ができるようにするためにも、定期的なメンテナンスが欠かせません。
簡易リフトの場合、クレーン則では自主点検・メンテナンスを義務付けています。
第三者による公的な検査を特にないので、安全に使うためには自主点検・メンテナンスが重要となってきます。
2種類の定期点検
定期点検には年次点検と月次点検の2つがあります。
いずれも公的な検査ではないので、厳しく行う必要はありませんが、安全性を確保するためには一定基準の検査が求められます。
・年次点検
1年に1回に必要な自主点検で、細かい部分まで点検しなければなりません。
設置の際に荷重試験が行われますが、年次点検でも必要になります。
設置時に行われる荷重試験の場合、最大積載荷重1.2倍の荷重をかける必要があります。
年次点検の場合は、最大載積荷重にあたる荷重をかけ、定格速度で上下動して点検を行いましょう。
1年以上簡易リフトを使用しない場合、年次点検は必要ありませんが、再び使用する時に年次点検と同様のメンテナンスが求められます。
・月次点検
1ヶ月に1回に必要な自主点検で、年次に比べて点検内容は簡単です。
しかし、簡単といっても大事故につながる可能性があるポイントを踏まえて、メンテナンスしていく必要があります。
年次点検と同じく、1ヶ月以上簡易リフトを使わない場合は、月次点検は不要ですが、再度使用する際はしっかりメンテナンスを行いましょう。
クレーン則では、自主検査の結果を記録して、3年間保存することを定めています。
適切なメンテナンスを行うためには、前回の結果を把握することも大事なので、記録が紛失しないように保管・管理も徹底しましょう。
メンテナンスが必要な部分
クレーン則によりメンテナンスが必要な部分が決められています。
主にメンテナンスが必要な部分は、次の事項になります。
・巻過防止装置とその他の安全装置
・ブレーキや抑制装置
・ワイヤロープ
・ガードレール
これらの装置や設備に異常や損傷はないか、正常に作動するかどうか確認し、必要であれば修理をして、改善しなければなりません。
月次点検では、大事故につながらないように、簡易リフトの主要部分となる上記の事項は、入念にメンテナンスしていくことが大切です。
メンテナンスを怠った簡易リフトの場合、高確率で事故責任が生じます。
誰かが身を守ってくれるわけではないので、事故を未然に防ぐためには、自主的なメンテナンスが必要なのです。
性能維持や製品の寿命を延ばすために必要不可欠な作業なので、主要部分を中心に定期的にメンテナンスを行いましょう。
簡易リフトのメンテナンスや修理を行うためには、知識や技術が必要です。
知識や技術不足で、適切なメンテナンスが行われていない場合もあるので、不安な場合は実績やノウハウが豊富な業者に頼むのも良いでしょう。
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